2016.08.05 コラム&レポート
補完食のすすめ方①

今回は、
『離乳食をはじめる前に知ってほしいこと』
をお話しさせていただきます。
離乳食というと、
その字の通り乳離れをイメージされると思いますが、
そうではないんです!!
日本では離乳食という表現が定着していますが、
欧米では補完食。
母乳を補うための食事なんです。
WHO(世界保健機構)では、
母乳は2歳以上まではあげましょうといっています。
その理由として、
『1歳を過ぎても母乳は児に対して重要な栄養学的貢献をし続ける』
ということがあげられています。
もし子どもが病気になっても母乳の摂取量は維持されるため、
脱水が予防され、回復に必要な栄養が供給されるという利点もあります。
(母乳育児支援スタンダードより)
補完食をはじめるから・・・
おっぱいを減らさないといけない、
やめなきゃいけない、
ということではありません。
もちろんその期間に卒乳してはいけないということでもありません。
情報を知った上で、ママと赤ちゃんが最良の選択ができればと思います。
『もう1歳半だから、そろそろ卒乳しましょう』と健診で言われ、悩んでいたママもいます。
何歳だからというのではなく、お子様が自然に卒乳するまで待ちたい!
そんなママたちへ届きますように♪( ´▽`)
次に疑問が出るのが、
【補完食はいつから?】
目安は6ヶ月ころからです。
理由は…
①栄養面から
母乳量は平均780ml/日と見積もられ、
カロリーは平均約0.7kcal/mlあるので、約550kcal/日と計算されます。
一方赤ちゃんは、100kcal/kg/日の栄養を必要とするので、
7000gであれば、1000ml(700kcal)/日を必要とします。
母乳のみでは赤ちゃんの必要とするエネルギー量が足りなくなってくるため、
補完食が必要になってくるわけです。
②赤ちゃんの発達
赤ちゃんは生後4ヶ月後半くらいから手を出して物をつかみ、
口にもっていくようになります。
また、6ヶ月ころになると、固形物が口に入ると舌で押し出す反応が消えるようになり、
座ることができるようになってきます。
③食物アレルギー
母乳は、
◆赤ちゃんの未熟な消化管粘膜を保護してくれる。
◆免疫の機能を補ったり、発達を促してくれる。
◆腸内環境を安定させる。
アレルギーの発症を少なくするためには、生後4〜7ヶ月が最適。
早すぎても遅すぎても発症の可能性があります。
☆赤ちゃんの体重が7kg前後になると母乳だけで足りなくなる。
☆固形物が食べれるようになる。
☆アレルギーの発症を少なくする。
これらの理由から、生後6ヶ月が補完食開始の目安となります。
初期のころは、エネルギー補充よりも、鉄分の補充や、食べる機能の発達に重点を置きましょう!!
また、胃の容量や必要とする総カロリーなどは一人一人違うので、赤ちゃんの状況により異なります。
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講師プロフィール
出張 助産院emi
助産師 田中恵美子
大学病院の産科、NICUや市内のクリニックで助産師として勤務。
分娩介助や新生児の看護、母乳育児支援、保健指導などに携わる。
1女2男の3児の母となり、産前産後ケアの大切さを改めて実感。
少しでもママに楽をしてほしい、ゆっくり時間をとってお話を聴きたいとの思いから、出張型の助産院emiを開業。
母乳育児相談やママのカラダを整えるお手伝いだけでなく、松山市のコミセンこども館で「赤ちゃんこえ浴」のスタッフもしています。
店舗名 出張助産院 emi
所在地 ※出張可能エリア 松山市、東温市、伊予市、松前町、砥部方面
TEL 080-2979-3798
営業時間 10:00 ~ 14:30
定休日 土・日・祝日・年末年始(詳細はブログをご確認ください。)
駐車場 なし
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