2015.08.19 コラム&レポート
『2人目の壁』

妊娠・出産・育児、これは第1子が一番大変だと捉えられがちです。
経験のないことへの挑戦になる訳ですから不安も大きくたくさんの困難が伴います。
その一方でたくさんの協力が得られるというメリットもあります。
一方、第2子・3子目のママは経験があるからと本人も周囲の人間も楽観視しがちです。
しかし、本当に大変なのは第2子以降なのです。
「2人目の壁」これにはママの身体・心・環境の3つの側面があります。
まずはママの身体の問題。
第1子の出産がうまくいけば2回目の出産も上手くいく、産後の状態も同様に経過できると思っている方が多いのが現状です。
しかし、お産は毎回がリセットされるもので、ママの身体は第1子出産時のダメージが残っているのです。
産後のトラブルは第2子・3子と徐々に酷くなっていきます。
さらに安静が必要な時期にも上の子がいることで無理をせざるおえない状況があります。
次に心の問題。
第2子・3子の出産には、上の子供への配慮が必要となります。
第1子の経験があるからと周囲からの協力も得られにくくママは孤独になりがちです。
第1子の育児はママ1人でもなんとかやれます。
しかし、第2子以降は周囲の協力が不可欠です。
産後うつの多くは第2子・3子で酷くなります。
ママの大変さを理解し、心の負担を軽減してあげる必要性があります。
次に環境の問題。
上記2つの問題と重なりますが、出産回数が増え子供が多くなるほどママの身体と心には大きな負担がかかります。
周囲の理解と協力が不可欠です。
それはパートナーだけでなく家族や友達・保育園や幼稚園・自治体などママを取り巻く社会全体の協力です。
このような3つの側面をクリアしていくことは容易なことではなく、第1子出産後安心してしまうのではなく心身両面からのケアをしっかりとし、ネットワークを構築し、次の出産への準備をしておくことが必要だと考えています。